「THE FIRST TAKE」というYouTubeチャンネルがある。編集して完璧に作り込まれたMusicVideoではなく、取り直しや編集をせず一発撮りした「一発目のパフォーマンス」をそのまま出すというコンセプトのチャンネル。
真っ白な空間の中に、マイクスタンドと歌い手。歌い始めるまでのアーティストの表情からは、真剣勝負を前に、精神と呼吸を整えている様子が伺える。
そんな緊張感のある始まりと、歌い始めてからのパフォーマンスの振れ幅に圧倒的にやられてしまうことの多い「FIRST TAKE」で、まだ触れたことのないアーティストに出会った。
YouTubeの関連動画をたどっていったら、その出会いがあり、「この人は、いったい、いつまでアカペラで歌い続けるのか」と思わず見入ってしまった。
そこにたどり着くまでの最初にあったのは、今、話題の歌「香水」を歌うアーティスト瑛人に似ていると言われて、パロディ再現MVをつくったチョコレートプラネットの【香水/瑛人 MV再現 (covered by 瑛肩)】だった。
今朝、テレビで「スッキリ」を見ていたら、これが流れてて、仕事が終わったら見ようとGoogleカレンダーに登録していたのを、風呂上がりに見ていた。
後半に行くにつれて、1KKOさんは乱れていく。その様が、いとおかし。
そういえばご本家の「香水 / 瑛人」をフルで見たことはないなと思い、あらためて見直しながらチョコプラとの比較をして楽しんだ。
瑛人という人はYouTubeで11.3万人(2020年6月現在)のチャンネル登録数で他にも歌っている動画があったので、僕の大好きなハナレグミをカバーしているのを見ていた。
そして、YouTubeの関連動画にはオリエンタルラジオ藤森が「香水 Rap Ver.」を歌っている動画が出現し、こちらも見てみた。
見て感じたのは、字幕がないほうが想像力を掻き立てるということ。このMVには歌詞が字幕で出てきましたが、ご本家のMVには字幕はない。チョコプラのパロディ動画にも字幕がない。
字幕がないと、歌詞を聞き入って、歌詞をつかもうとするので、自分からその歌に近づいていっているような感覚があるが、歌詞を字幕で出されてしまうと、集中力を持たなくても歌詞が視覚的に入ってくる。結果、字幕を見させられているような感覚になってしまうことに気づいた。
意外なことに字幕は、読み取るという自主性を奪って、想像する楽しみを欠いてしまうのかもしれないということを、この体験で感じ取った。
別に字幕が入っていることを否定しているのではなくて、字幕がないものを2本見たあとに、字幕があるものを見て、その違いを感じ取った体験に自身が驚いたという話。
そうこうしていると、こちらも人気急上昇の「YOASOBI / 夜に駆ける」の「FIRST TAKE」を外出自粛期間に自宅やプライベートスタジオで収録した「THE HOME TAKE」が出てきて、この曲が大好きなので思わずタップして見ていた。
この曲をご存じない方のために、念の為、オリジナルのMVも貼っておこう。
この曲にはSpotifyで出会った。
宇多田ヒカルのAutomaticを初めてラジオで聴いたときに「え、何?この曲!」となったように、この曲も思わずスマホのSpotify画面を見てアーティスト名と曲名を確認した。
後半、アガってくよね。思わず体が動いてしまう。
このYOASOBIの「THE HOME TAKE」の関連動画に出ていたのが、この曲。緑黄色社会というヘンテコな名前に惹かれて、なんだろコレ?と気軽に押してみたら...
いつもどおりのFIRST TAKE の緊張感からはじまったのはアカペラ。
そして、じきにギターが入ってくるのだろうと思っていたら、ぜんぜん入ってこない。ひたすらアカペラ。歌い手の息遣いが緊迫感を増す。
そのアカペラがどこまで続き、どうなっていくのかは... 動画でどーぞ。